2006.12.19

経験を知識にしていこう

ビルメンテナンスや賃貸管理のシステムを
このところ継続してにおける設計していますが
会計連携の仕訳において
前受金という勘定科目がよく出てきます

皆さん、前受金とは、どういう意味かわかりますか

前受金とは、本来は営業取引にもとづいて生ずる前受額をいい、
商品受注、工事等の販売引渡し前に受ける手付金等の金銭を言います

建設業では、工事着手時に入金あることがあります
また、完成引渡し前に分割して入金されることがあります
この場合、多くは未成工事受入金または、未成工事前受金などで
仕訳しています

ビルメンテナンスや賃貸管理のシステムにおいて
どうして、前受金がよく出てくるのでしょうか?

事務所の賃料など、月額固定額であり何ヶ月か前に
請求しているケースが多くあるからです

例えば、12月分の賃料50万を10月に請求する
この時点では、仕訳は発生しません

11月に上記の請求分の50万が入金される
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当座預金  50万/前受金   50万

12月に上記の賃料を売上計上する
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売掛金  50万/売 上   50万

これでは、売掛金が残ってしまうので
前受金と売掛金の相殺の仕訳が必要になります
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前受金  50万/売掛金   50万

この場合、入金時に前受金なのか売掛金なのかが
判断できなければなりません
つまり、請求年月と売上年月が必要になります
前受金の償却(売掛金との相殺)の機能も必要になります

また、月額固定額という性質から自動引落としや、
集金代行という形で入金を処理することが多くあります

つまり業態の性質から、売上や入金の処理における
求められるシステムの機能というものが見えてくるということです

SEとして、日頃の経験をしっかり知識として身につけるためにも
顧客の言われるままに作業するのではなく
求められるシステムの機能の背景をきちんと理解して
せっかくの経験をSEとしての知識としていきましょう

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obata