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2008年8月28日

小説3

小出し3回目

-- 1話 --
-- 2話 --

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さらりと長い髪を掻き上げ、不機嫌そうに一人。

その影で今にも泣きだしそうな顔で様子を伺っている小さいのが一人。

「っかー。ベロンに小粒ペアか!」

面倒臭そうな表情を全面に出し、やれやれと顔を振りながら一言目の攻撃。

ベロンこと伊部紗織(いべさおり)、小粒こと金澤美緒(かなさわみお)。

小粒は身長通りだが、今だにベロンというあだ名に慣れない。

あだ名とは言っても、崇が一人でそう呼んでいるだけなのだが…。

言ってて言葉の響き的に恥ずかしくないのだろうか。

「そこに立たれてると邪魔なんだけど、どいてくれない?

それと、そのベロンっていうのやめて。子供臭くて癪に障るんだよね」

「何でだよ、うってつけじゃねぇか、ゲームに出てくるモンスターみたいでよ」

不機嫌そうだった顔の眉がピクリと動く。

冷たい視線を向けながら腕を組みなおし臨戦態勢へと入る。

「勘違いしないで?私、アンタより立派に人間やってるから」

「お前が立派な人間なら、地球平和は暫く先だなぁ…」

遠くを見上げるような仕草をしたあと、随分遠くにまで聞こえそうな大きなため息を漏らした。

視線こそ絡んでいないが、二人の間でぶつかり合う殺気がこっちにまでへばりついてくる。

うん、朝だ。

この二人のやり取りを見ずして朝は始まらない。

よくもまぁ毎朝啖呵の飛ばし合いが出来るもんだと、感心する。

しかし、これを止めるのは結局俺と金澤さんなのだからたまったものではない。

『崇、そろそろ行かないとホームルームが始まる時間だぞ。』

「はぁ…、アンタがいるなら顔見せるんじゃなかった」

「あーぁ、小粒も大変だなぁ、喧嘩っ早い女が友達でよぉ」

金澤さんは急に話を振られて目を白黒させている。

かわいそうだが見ていて面白い。

人間が実際に漫画のような汗をかけるなら、今頃大雨だろう。

「っ…行こ!美緒」

肩を2、3回払ってズンズンと廊下を歩いていく。

金澤さんが慌てて付いて行く途中で振り向きぺこりとお辞儀をした。

結局何の用だったのだろう。

「さて、俺たちもそろそろ行かないと間に合わなくなるな」

『毎度毎度飽きないな。いっそ付き合ってみたらどうだ』

「冗談!あいつと付き合うぐらいなら、一日中数学の勉強やってた方がマシだね」

基準がよく分からないが、こいつにとっては数学は死ぬほど嫌いという意味になるのだろうか?

「じゃあ、また昼にな!」

崇とは別クラスだ。

同じ学年とはいえ、崇のクラスは下の階にあるため、授業の合間に会うことはない。

学力別にクラスが分かれているのだが、万年赤点の崇は一番下のクラスにいる。

『あぁ、今日は学食か?』

「何だ、俺に手作り弁当でも作ってくれる彼女がいるってのか?」

まぁ、つまり学食ということなのだろう。

そんなに早くきたのなら弁当でも買ってきたのだと思ったのだが、
こいつは1時間も何をやってたんだ。

「分かった、じゃあ学食な」

もう大分人数も減ってきた廊下を教室に向かって歩く。

人数の少ない廊下は好きだ。

進行方向別に左右に分かれる廊下を我がもの顔で歩くことができる。

一時とはいえ、この学校で一番偉くなったような錯覚を味わえる。

確か1時限目は現国だったか。

そろそろ文理で分かれるんだったな…まぁギリギリまで考えることにしよう。

...to be continued

2008年8月25日

小説2

1斤3000円の食パンを食べてみました。

いや…安いのと何も変わらんし…orz
高級な舌をお持ちの方には違いが分かるんでしょうねぇ…。



小説はモバゲーにも同時投稿しようかと思っておりま。

あ、ちなみに、
紹介はいいんですが、無断利用は禁止の方向でお願い致します。
色々と面倒なことになってしまうので。

1から読む場合は右側にある『カテゴリー』から『小説』を選んで下さい。
まだ少ないので『最近のエントリ』からでもOKです。

ってワケで
小出し2回目

-- 1話 --



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『崇(たかし)か…何だよ人の真似しやがって』

それを聞くと、ただでさえニヤついている口の両端がゆっくりと上がった。

「何だよじゃねぇよ、思春期真っ盛りだなマベチン」

大袈裟に抱きしめるようなジェスチャーをしながら嬉しそうに話す。

何を聞かれたのかは分からないが、独り言が聞こえていたらしい。

そんな大きな声で独り言を言っていたのかと思うと恥ずかしくなってくる。

ちなみにマベチンとは俺のあだ名らしい。

俺の名前、真辺洸輔(まなべこうすけ)が通称マベチンとなったわけだ。

『違うよ。やっぱ出かけるなら今日ぐらいの天気が一番だなって思ってさ』

「あぁ全くだな。物思いにふけるには絶好だ」

そんなに詩人をしていたのか俺は…?

まぁでも、芸術の秋だとか読書の秋だとか言うぐらいだから、

この時期ぐらいそうしてても恥ずかしいことじゃないだろう…。

『珍しいな、お前がこんなに早くきてるなんて』

「あぁ、何か空気が気持ち良くてな、スイスイ歩いてきたら1時間前だった」

何だ、結局こいつも同じなのか。

それにしても1時間前は早すぎるんじゃないだろうか…?

『何だよ、お前も思春期真っ盛りだな』

「…?何で?」

『俺も同じクチで早く学校に着いたんだ、思春期二人組み気が合うな』

「ほぉ!流石我が友!やっぱり俺とお前は運命の下に一緒なんだな!」

パンと小気味良い音を立てて手を合わせる。

どこの学校にも一人はいる茶髪赤点の伊達男…

普段は崇と呼んでいる彼の本名は岩崎崇(いわさきたかし)

何がきっかけなのか、いつから仲良くなったのか正直思い出せない。

まぁ仲良くなるのに努力なんて必要ないわけで、そういう意味では本当の友達なのだろう。

『夜遊び番長かと思えば、朝早くに秋風に思いを馳せる…俺は未だにお前のことがわからないよ』

「不良時々一般人、そんなもんでしょ」

急に後ろから声がした。

...to be continued

2008年8月22日

小説1

(゚Д゚≡゚Д゚)キョロキョロ


まともなエントリ追加という意味では何年振り…?
もぅ恐らく見ている人もいないと思います。フフリ
ブログ右上を見て頂ければ分かると思いますが、
何やら面白そうなブログパーツを見つけたので導入。


RPGのキャラを題材にしたブログパーツみたいですね。
何やらブログを書けば書くほど経験値がたまってレベルアップするらしいですよ。


素敵だ


最初は勇者男にしたんですが、男なら武闘家だろってことで、武闘家男にChange。
Lv60までいくとクラスチェンジするらしいです。
ムホホ、楽しみ。


文字の長さが経験値になるらしいので、
大量の文字をアップすれば手っ取り早くレベルアップするという寸法ですね。


というワケで、
文字数を稼ぐ為に小説でも書いてみることにします。
『キャラ設定、舞台、題材何もかも決めずに気分次第で展開する小説』を…。
大抵はこういった無謀なやり方は収拾が付かなくなって
途中で終わるものなので、まぁいつまで続くやら…。


あ、もちろん何も考えてないので題名すら付いてません。
その内思いつくんじゃなーぃーのー?ぐらいの気持ちで…。


あ、あと途中で性格とかが急変するかもしれません。
えぇ計画性は皆無なので。ハッハッハ。


基本的に20文字先の展開は行き当たりばったり、
そういうつもりで読んで下さい。
文章のタイプとかが急に変わっていたら、それは計画性の無さを表しています。


あ、もう一つ。
ホラーなり恋愛なり、小説にはタイプがあるのが常ですが、
もちろんそんなのも全く考えていません。出来上がった作品がそれを決定付けます。


…まぁ多分完成する前に破綻するでしょうけど…(ボソリ)


何かデザインに問題があるのでしょうが、
白バックが上手く下まで伸びないことが多々あります。
非常に見づらくなってしまいます。
そんな時は右側にある『最近のエントリー』からタイトルをクリックすると幸せになれると思います。


まぁ


とりあえずは


小出し 第一回目


いってみよ

何の変化も無い日常。

通っている学校に向かって伸びる長い坂道を歩くのもいつもの事。

最近変わったことと言えば、あまり汗をかかなくなってきたことぐらいか。

『秋かな…』

通り過ぎるまだ青々とした落ち葉に小さな声で聞いてみた。


朝のホームルームまではまだ時間があった。

他の生徒達もゆっくりと歩みを進めている。

300メートルほど続く上り坂だが、何があるわけでもないのに小走りに上っている。

何故なのだろうと思考を巡らせてみた。

不毛であることは分かっている。

原因が分かったところで何になるのだろうと。

夏も終わりに近づき、随分冷たくなった空っ風が前髪を揺らした。

『…あぁ』

そうか、涼しい風が気持ち良いのか…。

少し前までならじわりと汗ばんでいた体も、ワイシャツも軽やかに肌の上で踊っている。


ふと、急に夏休み中、あまり外に出なかったことが勿体無く思えてきた。

海でも山でも行けば良かったな。

全く出不精というのは後悔が多い。

だからと言って、能動的に外に出るのかと問われれば、それはNOだ。

あの暑苦しい中、わざわざ外出する必要はないと思う。

『やっぱ春か秋だろ…』

誰にともなく自分の出不精を弁明する。

まさに今日のような天気が一番だ。

暑くなく、寒くなく、晴れており、眩しくなく、気持ちの良い風が吹いていて、目覚めの良い朝。

こういう日は学校をサボりたくなってくるが、

そんな誘惑は、正門を通った時点で気まずそうに顔を引っ込めた。

少し早く来すぎたかな…?

時計を見るとまだ8時、ホームルームまではまだ30分もある。

「やっぱ春か秋だろ…」

声のした方に目を向けると、見慣れたニヤつき顔がこっちを向いていた。

To Be Continued...