さて、システム開発ではテーブルを設計する場合、プログラムを設計する場合どんな場合でも連番なりコードを作り、付けることが重要です。
商品名や得意先名があれば、コードがなくても索引になると考えるかもしれません。
でもやはりプロならコードは必ず付けるでしょう。
メッセージにもメッセージ番号といった番号を付けますよね。
例えば“締処理が実行されていないため、この年月日を入力することはできません”といったメッセージを、画面でエラーとして表示したとします。
お客さまからの電話はたいてい、こんな感じです。
「エラーが出て年月日が入力できないんです」
「どんなエラーでしょうか?」
「なんか、“入力できません”っていうエラーです」
そこで、あなたは、
「申し訳ありませんがエラー内容を全文、書きとって教えていただけますか?」
と言うこともできますが、もし、エラーメッセージが“MSG:5284 締処理が実行されていないため、この年月日を入力することはできません”というエラーだとすれば
「申し訳ありませんがエラー内容の頭に表示されている“MSG”の後に続く4桁の数字を書きとって教えていただけますか?」
で済みますし、お客さまの手間も省けるというわけです。
この「何でも番号をつける」というのは、わたしのかつてのお気に入りでもありました。
帳票や画面の隅にすべて“TMS040”といったプログラム識別番号を振っていたのです。
実際、番号を付けなければ似たようなタイトルの画面、帳票が何十種類もあるシステムもあるのです。
しかし、見栄えもあるので、お客さまが「こんなところに番号を振ってくれたら困る」という場合はもちろん付けませんし、請求書、伝票といったお客さまがお客さまに送る帳票には付けていませんでした。
しかし、なぜ付けなかったのか?と、今は不思議に思うくらい、付けて悪いことはなかったと思うのです。
実際には、お客さま(システム担当者や管理者)に、「本システムを保守しやすくするために番号を振っているんです」と話せば、「振ってはいけない」と言われたことはなかったのです。
担当者の名前の横に担当者コード、取引先の名前の横に取引先コード、これらは、システムテストや何かあった場合のチェックにすぐ使えて思い違いもないので、絶対にすべからくコード印字(帳票)、コード表示(画面)すべきだと思ってきたのですが、どうも、そう思っていない人もたくさんいるようなのです。
確かにその分、項目は多くなります。(開発コストがかかる?)
しかし、明らかに思い違いやミスが無くなると信じています。
コードの重要性についてもう一度、考えてみてもらえないでしょうか。
Vol.00159