粉雪
本日、出社前の電車での出来事です。
いつものように満員電車に揺られて、最寄り駅から新宿までの長い時間乗っていました。
色んな意味で「人種のるつぼ」と言っても過言ではない都心、流石に多種多様な人がいます。
ですが、
頭全体をフケでデコレーションして、なおかつ悪臭を放つ人と
満員電車で隣同士になったのは初めてです!!!!!!
参りました。ごめんなさい。私が悪ぅございました。m(_ _;)m
頭をボリボリかきむしって、まさに地吹雪といいますか、
大雪警報を発令してくれなかったので、それが唯一の救いといったところでしょうか…。
これが人生最初で最後の悪夢の時間であってほしいです。
…におい移って…もとい、感染ってないかな…(クンクン)
掛端のOne day carnival!
本日も張り切って参ります The 怪談。
今日の話の種は、姉が昔付き合っていた男性の方からお聞きしたお話。
その男性(以下T氏)は自衛隊の方なのですが、
やはりと言いますか、自衛隊の方でも幾つかの摩訶不思議はあるらしいです。
普段は訓練に明け暮れているようですが、またその内容がすさまじいもので、
山中に掘った穴の中に入り上から蓋をして、長い時はその穴の中で
10時間以上も待機の状態を保っていたり、
「体力が尽きたなら気力で動け、気力が尽きたなら反射で動け」
という上官の命令があったりするそうです。
その中でも今回は、その穴の中で待機をする訓練での時に起こったお話。
いつものように訓練開始と同時に山中へ駆け入り、
所定の穴の中へ入り、銃を構えて待機の姿勢をしていたそうです。
すぐに分かるような隠れ方や、
蓋をする際に、周囲の土や草がいかにも人為的な状態になっていたりすると
上官から激しい叱責があるので、それらの注意点には最新の注意を払い
完璧に穴の中で待機していました。
穴の中で10時間以上、想像するだけで気が滅入ってきますが、
自衛隊の隊員にとっても、それは非常に苦痛です。
長時間孤独と静寂の中に身を委ねるわけですから
精神状態によっては幻聴や幻覚が見えることも間々あるそうです。
晴れた日で、気温が上がり穴の中の温度が高くなっていたりすると
たまにあるそうなのですが、
その日は薄曇りで、それほど気温は高くはない日でした。
ふと、視界の片隅に何かが映りました。
そっちに目を向けてみると、木陰から半分身を乗り出すような形で
私服姿の若い青年が立っていたそうです。距離にして約20m程度。
もちろんその付近は演習場として利用しているので、一般人立ち入り禁止です。
「あぁ…またか」
と、小声で独り言を呟いて、目をそらしました。
何でも一般人と幻覚の違いは見てみれば分かるらしく、
言葉では言い表せないが、はっきりと違うと認識できるそうです。
たまにある事なので、しばらくは気にしなかったのですが
数分…数十分と経っても、まだそこにいます。
そこまで長い間、一つの幻覚を見続けたことがないので
「これはもしや本当に一般人が紛れ込んだのでは?」
と思い声をかけようとしました。
普段なら演習中の許可されていない行動は許されないのですが
一般人が紛れ込んでいたら、演習どころではありません。
かぶっていた蓋を持ち上げ、声をかけようと目を向けると、
そこにいたはずの青年がいつの間にかいなくなっていたそうです。
「…?驚いて逃げてったかな?」と思い、再び穴の中に戻りました。
そして待機の姿勢をとると、またしても青年が目に留まりました。
ここでやっとおかしい、と気付きました。
幽霊ではないか?という疑問が頭に浮かんだものの、
実際上官の叱責の方が怖いので、あまり気にも留めず放置していたそうです。
(それもそれで凄い話ですが…笑)
そのまま時は過ぎ、演習が終了し穴から出たところで再度確認してみると、
今度はちゃんと見えたそうです。
一般人のような気もするのですが、たかだか興味本位程度で
数時間も全く動かずにその場にいたりはしません。
「まぁ…いっか」と思い、集合場所に戻ろうと振り向いた時、
今度は振り向いた方向、約20mのところにある木から全く同じ体勢で
こちらを見ていたそうです。
今度ばかりは少し怖くなってきました。
戻るためには、まさにすぐ隣を通り過ぎなければならないからです。
かと言って、戻らないでいれば鬼のような上官の叱責が待っています。
意を決して、その幽霊(?)の隣を過ぎ去ろうとした瞬間、つい見てしまいました。
外見はそこそこ端正な顔立ちで、服装は半袖のシャツにチノパンという格好です。
もっと、おどろおどろしい表情を想像していたので張り詰めていた気が白けてしまい、
笑顔で手を振ってみたそうです。
すると、その幽霊(?)の青年も笑顔で手を振り返してくれたそうです。
その後は、別段振り向くわけでもなく集合場所に戻ったそうです。
それで、その後のT氏ですが別段霊障というものや怪我病気があったわけでもなく
無病息災で日々を過ごしています。
はい、あまり怖くありませんね (笑)
上官の怖さが幽霊に勝った瞬間と言えるのでしょうか。
生きている人間のパワーも、あなどれないものです。