どんなに頑張って考えても出来上がらなければ分からないことはあります。
何度、何時間、ユーザ-と開発側が会議を繰り返し真剣に討議したとしても
そして、どんなに優秀なSEが設計したとしても納品されてから気づくこと、納品されなければ分からないことが双方に必ず残るものです。
それを修正したり追加したりするのに総機能工数の半分もかかるというのでは明らかにおかしい。
しかし、それが10%の工数で追加できるということであればむしろ、これは当たり前のこととして準備しておく方がお互いの為なのです。
当然、経験のあるシステム開発会社であればこのくらいの工数がかかるといったリスクを想定して見積りをします。
ところが最近では、どんな仕事も合見積りなど競合相手がいる場合が多いため、あらかじめその工数を上乗せした見積りが「高く」なってしまって仕事が取れないということにもなってしまうのです。
もちろん、ユーザーとしてシステム会社から後に追加工数を請求されて納得がいかないという話がよくありますが、それは、原価ぎりぎりの見積りであったかあるいは、どう考えても全くの追加機能であったかのどちらかなのです。
いったん、システム発注をしてしまえば後からの追加修正を全くしないで使いこなすということは、むしろ「テーラーメイド」のシステム開発の良さを享受しないことにも繋がるのです。
「一括納品でいくら」という見積りが出てきた場合ユーザー側には是非、最低でも総額の10%は予備費として追加機能予算をとっておくことを勧めます。
もしくは、そういったことまで「あ・うんの呼吸」でやってくれるシステム開発会社と長く付き合うこともひとつの手なのです。
Vol.00151