公開されたばかりの「天使と悪魔」を観ました。
正直、まったく期待せずに観にいったのですが、驚きました。
あの面白くないどころか「退屈」ですらあった「ダ・ヴィンチ・コード」の続編とは思えない出来の良さでした。
ハリウッド映画のアクション・テンポ・ゴージャスが満載といったところです。
では、製作メンバが代わったのでしょうか。
いいえ。
原作 ダン・ブラウン
監督 ロン・ハワード
製作総指揮 トッド・ハロウェル
製作 ブライアン・グレイザー
脚本 アキヴァ・ゴールズマン
主演 トム・ハンクス
これが今回の主要製作陣です。
多少の入れ替わりはあるものの中枢は全く同じメンバと言えるでしょう。
前作「ダ・ヴィンチ・コード」は大失敗だったと信じていたのですが、実際は興業的にはそこそこ成功していたのですね。
無知でした。
しかし、それでも全く同じメンバで総大な予算を使って続編を作ろうとしたソニー・ピクチャーズも偉いと思います。
前作が賞賛されなかったとはいえ、世界で名の知れたプロ集団ですから、どこが悪かったかを反省し、思う存分に「これがハリウッド映画だ」というところを見せつけてくれたように思えます。
・トム・ハンクスに加えてユアン
・マクレガーという上手いだけでなく魅力ある役者が出ていること
・映像として荘大で美しい印象ある場面が多かったこと
・テンポが速いのにストーリーについていけたこと
これらが良い要素として映画の印象をつくり上げました。
良く出来た映画というのは、やはり戦略にのっとって作られるものなんでしょう。
システムも同様に、失敗したり、いま一つ評判が悪いシステムも、逆にその原因をきちんと精査して、戦略を考えて再構築すれば、素晴らしい出来になるということも十分あるのではないかと思うのです。
成功したシステムの視点
失敗したシステムの原因
をきちんと把握していること。
また、今回の「天使と悪魔」は、ダン・ブラウンの関与が薄れてロン・ハワードが自由に長刀を振るうことが出来たことも成功に大きく貢献したようです。
本来、能力や経験がある人であれば、いろいろ口出しされたり、調整しながら仕事をするよりも自由に采配を振るえるほうがより成果を出しやすいということもいえるでしょう。
【参考】
・超映画批評『ダ・ヴィンチ・コード』
http://movie.maeda-y.com/movie/00726.htm
・超映画批評『天使と悪魔』
http://movie.maeda-y.com/movie/01282.htm
Vol.00191