フランクリン・プランナーという手帳をご存知でしょうか。
「7つの習慣」という全世界で1,500万部、日本で100万部を売った、ビジネス書の大ベストセラーがあります。
この本に書かれている、「時間は管理できない。(なぜなら誰にでも24時間しかないからである)
しかし、自分の行動は、管理できる」という観点から、自分が、本当に大切に思うことを実行する為のツールとして、この手帳があります。
私の印象では、コンサルタントや経営者には、この手帳を使っている人が多いように思えます。
以前は私自身も、小さな貰い物の手帳や、ザウルスのようなPDAなどを使っていましたが、そのときには、手帳に、人との約束(自分が誰と、どこで、いつ会うのか)といったことを書き記すに過ぎませんでした。
2、3年前からフランクリン・プランナーを使い始めたのですが、気に入って手離せなくなりました。手帳の中身を見ただけでは、他の手帳とどこが違うのか、分からないかもしれません。
しかし、明らかに思想が違うのです。時間の使い方に関する思想というのは、次のようなものです。
【時間とは、何か?
時間とは、連続した出来事である。出来事というのは、朝、起きた。顔を洗った。食事をした。家を出た。といったものである。
一人の人に与えられる時間は、1日24時間、誰にも同じである。
ところが、時間は、連続した出来事であると考えると、人が何をしたか?ということは、人によってまったく異なるのである】
【時間は、管理できないが、何をするべきか、何をするかは、管理できる】
これらが、手帳を使う最初の思想となっています。
次に、自分が何をすべきかを分類分けして教えてくれます。
【第1領域 緊急性が高く、重要であること】
【第2領域 緊急性は高くないが、重要であること】
【第3領域 緊急性が高いが、重要でないこと】
【第4領域 緊急性が高くなくて、重要でないこと】
この、第1領域の出来事は、何が何でもやらなければならない、必須のこととなります。
これが多い人は、ストレスが非常に高くなります。
第3領域は、「人が約束なしで尋ねてきた」「電話がかかってきた」「意味のない会議やドキュメント作成をすることになった」「急に雑務を言いつけられた」といった、そこまで重要ではないが、緊急性が高いものです。
この第3領域に、人は時間を浪費してしまうようです。
そして、第2領域。
例えば、1ヶ月後の納期のプロジェクトの仕事であったり、1週間後に約束したプレゼンテーションの資料といった、緊急性は高くないが重要なものです。
これを、つい後回しにしてしまうのです。
つまり、重要性よりも緊急性を選択してしまうわけです。
本質的に、時間をどのように使うべきか、という視点でみた場合には、当然のごとく、緊急性がないときに重要なことをやっておく、つまり、第2領域の仕事をつぶしておくことが、第1領域に入った場合に楽ができることになります。
常に第2領域に注力して、前倒しで作業をすすめるということが、とても重要になるのです。
なぜならば、第2領域の出来事は、放っておけば、確実に第1領域に移るからなのです。
第1領域に入ってしまえば、すべてのことよりも優先させなければならないからです。
これらの思想は、スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」にも書かれており、フランクリン・プランナーがセミナーを幾つか開催しています。
わたし自身も、この本や手帳で人生がずいぶんと変わりました。
自己啓発に興味を持っている人には、おそらく、最強のツールだと思います。
Vol.00124