今回はインターネットで一般消費者が情報を登録する
フォームについてのお話です。
ホームページ制作とセットになっていることが多いと思われるので、もはやこれは、システムと呼べるものではないのかもしれません。
フォームには個人情報を細かく登録するものや、中にはアンケートまで必須回答とするものも少なくありません。
こういったフォームを使っていると大体の形が決まっていることに気が付きます。
・郵便番号を入力したら住所の一部分が表示される。
・メールアドレスやパスワードは二重入力する。
・送信ボタンを押すとエラーチェックがされる。
・エラーメッセージは、画面の上部にまとめてわかりやすく表記される。
・確認画面から入力画面に戻ったときにも、
すでに入力した項目は、クリアされない。(パスワードは別)
といったお約束が、どのフォームにも共通で使われていると思います。
お約束が使われる理由として、1つ目は、入力する立場から見て「この方が便利」「この方がわかりやすい」といった総意なのかと思います。
2つ目は、誰もが良いと思うものをマネしていくためでしょう。
しかし、フォームの機能が落ち着いてきてしまったかと思う反面、進歩しているフォームもあるのです。
最近、「おっ」と思ったフォームは次のようなものでした。
入力する項目数が12~13項目と多かったのですが、入力した後で次に進もうとすると、エラーになってしまいました。
すると、OKとなった他の項目は表示されず、エラーになった1項目だけが画面に切り取られて表示されました。
この1項目を再入力してOKとなったわけですが、何かちょっといいなあ、という印象を持ちました。
再入力を促す場合に、文字で丁寧にメッセージを書いてもうっとうしい印象はどうしても拭い切れません。
理由は、入力する項目が表示されている画面に、エラー表示までもが追加されてあるからだと気付きました。
1つの画面を見たときに「人間が印象で理解できる大きさ」というものがあるのではないでしょうか。
1つの画面にありとあらゆる情報を詰め込んで表示しようと考えるのが常なのですが、人に入力を促すという視点から情報の見せ方を考えることも必要なのだと思いました。
画面の操作性といったものも「これで決まり」「これで十分」ということは無く、進化していくものなのです。
そして画面の操作性の進化とは「もっと良いものを作りたい」という気持ちがなければ出来ないことなのです。
Vol.00170