今回も、画面設計についてです。
よくこんなに題材があるなぁと御思いでしょうが、まだまだあります。
画面設計は、システムの使いやすさ、分かりやすさの肝ですよね。
さて、画面設計には、どんなパターンがあるでしょうか。
1)ポータル画面
2)マスタメンテナンス画面
3)一品一葉の伝票入力画面
4)明細型の伝票入力画面
5)検索から一覧照会画面
6)照会の個別画面
7)印刷やバッチ処理の指示画面
これらに分類されるのではないでしょうか。
この中で設計に一番頭を使うのは、1)の「ポータル画面」や、5)の「検索から一覧照会画面」ではないでしょうか。
なぜなら、部署や人によって、使い方が変わる可能性が高いからなのです。
例として「ポータル画面」を考えてみたいと思います。
「ポータル画面」とは、例えば、ログインしたら最初に表示されるページのことです。
メニューだけが並んでいるのはメニュー画面と呼びますので、「ポータル画面」とは違います。
もちろん「ポータル画面」には、メニューも含まれています。
ただし、一番最初に目につくのは、今日チェックしなければいけない掲示板、承認しなければいけない申請、本日のスケジュール、ToDoの期限だったりするものです。
そして、この「ポータル画面」に表示されるべき画面の部品というのは、実は「検索画面」と大きな関係を持つものです。
例えばToDoリストで明後日以前が締め切りのものを一覧で表示するとします。
社員別ToDo照会といった別の画面を想定してみると、検索条件は、どんな画面になるでしょうか。
・ToDoを登録した社員
・ToDoの期限
・登録日付
・重要度
・ToDoの分類
・未処理か処理済みか
と、ざっくり簡単に考えてみましょう。
もし、「ポータル画面」が無い場合には、この検索画面を呼び出して自分の社員コードを入力し、期限を明後日に指定して検索実行をすることになるのです。
「ポータル画面」では、指示する手間が省けてログインするや否や重要度順や締切日順で、未処理の案件が表示されます。
これは、毎日同じ処理をしなくても良いという点、検索画面で一人一人が検索条件を考える手間やミスが省けるという点で非常に意味のある画面になります。
そして、実際には、「ポータル画面」も「検索画面」も両方ともほぼ同一機能で実現できるのです。
ですから、「ポータル画面」用のデザインとテスト工程を追加するだけで済むのです。
もちろん「ポータル画面」を作らない場合には、検索画面に上記のような、一番よく使う検索条件を初期表示させるのです。
しかし「一番よく使う検索条件」は、部署や社員の仕事の内容によって変わることもあるのです。
結局は、個別対応を切り捨てて汎用的に作ることも多いのですが、画面設計は奥が深く、面白いものなのです。
次回は、汎用性と個別の設定をどうするかについて考えてみます。
Vol.00169