「機能的なデザイン」を作り、かつ無駄に時間を使うことなく設計するにはどうしたら良いのか?
それには、最初にとことん画面デザインで考えることに尽きます。
歳のせいなのか、それとも生まれつきなのか、一つの物事を繰り返し考えている杉山です・・・。
しかし、SEにはそんな性質が合っているのかもしれません。
また、それくらい画面周りは重要だと思っているのです。
今回は「画面が機能的であること」について追及してみます。
通常、画面デザインを行う場合は、画面の共通事項、設計の前提条件について決めるところから始めます。
1)画面解像度を決める
正直、今だに「800×600」は、ないでしょう。
「1024×768」でも小さいくらいです。
端末PCがノートブックばかりだとしても「1280×768」で良いのではないかと思います。
最近はワイドモニターの方が値段が安いってご存知でしょうか?とにかく、時代に合わせて考え方を変えていくことが重要です。
ユーザーがどの解像度で使用するかを想定することで、画面にどれだけの情報を表示できるかが決まるので、一番先に決めたいことですよね。
2)マウス操作だけでない操作手段を決める
F1からF12までのキーを意味付けて使うのかなどを決定します。
・忙しいときに慣れた人であれば両手を駆使してすばやく操作できること
・初心者がゆっくりと判断しながら操作できること
これはどちらも要求される機能です。
3)画面として共通に表示する項目の位置を決める
ログイン者情報、日付、時刻を表示するといったことですね。
こういった共通項目を後から追加するのは開発者に無駄な工数を負担させる元です。
4)どんな種類のボタンを作るのかを共通して決める
例えば、Webシステムでよく使われるボタンとして以下のようなものがあります。
「戻る」「クリア」「ログアウト」「閉じる」「次へ」「確定」「登録」「更新」
この中でも、「次へ」や「確定」といった表記はその後にどんな画面が表示されるのかが分かりにくく、かつ、システムで何が行われるのかも分かりません。
ユーザーはボタンを押す場合に迷うだろうと思います。
このような押すのに躊躇するようなボタンはいただけないです。
・誰が見ても何の処理をするのかが推測できるアナウンスを付けること
5)横スクロールは出さない
できれば縦スクロールも使用したくないところですが、Webデザインの場合、縦スクロールは許容されているようです。
これらのことは、システム開発の仕事をしている人であれば常に考え、一定のルールの基で仕事をしていることでしょう。
しかし、わたしが一番大事にしていること、それは「無心で画面に向かって操作してみる」ということです。
「これはこういうルールなんだから、というような思いこみを捨てて操作できるか試してみる」
これです。
客観的に、時には主観的に、画面を見て操作しやすいかどうかを判断するのです。
Webサイトの制作では、こういうことが研究されていますが業務系のシステム開発でも同じです。
・人は間違えやすい
・人は細かく文字を読んで操作はしない
この気持ちを忘れずにデザインするのです。
Vol.00167