2007.10.12

ペルソナマーケティングを考える

ペルソナマーケティングをご存知でしょうか?
架空の人物像をターゲットにして行うマーケティング活動です。

1)ペルソナに取り組む理由
ITの進化によって、購買や顧客情報などを大量に蓄積できるようになりました。
現在のマーケティング活動では、過去の膨大なデータを基にデータ分析を行い、顧客を絞り込みアプローチしています。
とはいえ、分析結果からは将来の購買予測を行うのは、かなり困難です。

2)過去の結果では予測は限界
一方で、分析をすればするほど、枝葉末節にこだわって目的を見失うことが増えています。
より精度の高い予測を行うには、「なぜ買ったのか」を把握する必要があります。
「なぜ」を見出すには、顧客の『嗜好、価値観、ライフスタイル』などの定性情報が必要なります。

3)定量情報の媒体としての『ペルソナ』
顧客の『嗜好、価値観、ライフスタイル』情報をまとめて一つに束ねる媒体として「ペルソナ(一つの人物像)」を作り上げます。
ペルソナを作り上げるために、既存の顧客にアンケートを実施します。アンケート結果から優良顧客となりうる価値観を持ったグループを抽出します。さらに、彼らにインタビューを行い、より具体的な定性情報を収集します。

4)「ペルソナ」が主人公となる物語
ペルソナができたら、彼の『嗜好、価値観、ライフスタイル』にあった物語を作り上げます。そして、物語の中で彼の求める価値観にそって、マーケティング活動を行います。

5)より精度の高い予測
ペルソナマーケティングにより、顧客との同調を高め、より精度の高い予測へと結び付けます。最終目的の売上拡大を図ります。

ペルソナマーケティングでは、サイボウズのマーケティング活動が有名です。

サイボウズでは、「会社の各部署にいる、システムに比較詳しい周りから頼りにされていて、本人も頼られることを楽しんでいる人」をターゲットにしました。彼のペルソナは、インターネットの利用率が高いと考え、ネットによるダウンロード販売によって一気にシェアを拡大しました。

ペルソナマーケティングのもう一つの側面として、「こんな人なら、こんな風に考えるだろうな。」を営業から製造までの全員で共有することで、同じ思いを持ったチームへと変貌させる効果もありといわれています。

ペルソナになりきることで新しい視点を獲得し、効果的で楽しいマーケティング活動を目指してみませんか。


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