今週のアイロベックス

ヴェローナのNANA

今回は世界の欧州の古典、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」について書きたいと思います。

シェークスピアの本を読むと16世紀の西欧の生活が垣間見れます。
特徴的なのが他の台本と違ってト書き(台詞以外の、表情・動きなどの指示)が少ないことです。
それは何故か?

シェークスピアの時代、一般の人は観劇の際、今と違って狭い空間で立って観ていました。
満員電車のような状態で観ていたと思ってください。
そして最前列から最後尾までの距離は新宿駅の端から端まで・・・それ以上あったと言われています。

そうなんです。ほとんどの人は観えないのです。
なので台詞は説明口調が多いのです。

ちなみに貴族は特等席で寝そべりながら観ていたそうです。
個人的にはそれはそれで落ち着かないと思うのですが、昔の常識と今の常識って違う気がします。

さて、ト書きをも台詞として言わせてしまうということは、一体どういうことか?
一番の見せ場のシーンのひとつ、バルコニーのシーンでの台詞を例に出します。
「名前って何?薔薇と呼ばれる花を別の名で呼んでも甘い香りに変わりは無い。」

つまり、ジュリエットのバルコニーには薔薇が咲いているわけですね。
このような台詞はこの作品の中のいたるところに隠されています。

また、表現方法は言い伝えや英語ならではのやり取りも多いので、ただ日本語訳を読むだけではわかりません。ですので、解説が付いている本を読むことをお勧めします。

ちなみに教科書などに載っていてやたら難しい印象のあるロミオとジュリエットですが、中身をよくよく読んでみると、漫画のNANAと変わらない気がします。

北イタリア ヴェローナ
http://homepage2.nifty.com/europe-quest/italy/verona1.htm

編集後記

想いを馳せる16世紀の臨場感が伝わってきました。
お休みの日に映画「恋に落ちたシェークスピア」を見ようと思います。

次回6月27日の担当は福井です。お楽しみに!

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