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お勧め本:『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』

最近読んだ本で、とても衝撃を受けた本を紹介します。

『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』
 著者:NPO法人フローレンス 代表理事 駒崎弘樹

この本は、著者の高校時代から現在に至る過程を書いたものでした。
著者の体験がそのまま書かれた本なだけに、
とてもリアルに書かれており、私にとっては、とても衝撃的でした。

まず、著者が"同じ年の普通の人"であるということに、衝撃をうけました。
著者のプロフィールを見たら、私と同じ年齢であるということがわかり、
親近感がわくとともに、著者の活躍ぶりに驚きました。

著者は、「人間力大賞グランプリ」、「内閣府総理大臣激励賞」を受賞し、
そしてNewsweek日本版「世界を変える社会起業家100人」に選ばれ、
「ガイアの夜明け」や「ワールドビジネスサテライト」等にも
出演された経歴を持っているそうです。

また、NPOで働く人というと、真面目で清らかで、
社会に尽くす聖人のようなイメージを持っていました。
しかし、実際には、恋愛もすれば、遊びにも行く、
ごく普通の生活をしていることが分かりました。
私自身と照らし合わせても、あんまり変わらない生活をしているのに、
著者はすごい活躍をしていることに、嬉しくもあり、
自分をふがいなく思ったりしました。
著者が、"同じ年の普通の人"であるために、
そのすごさがより鮮明に感じられました。

そして、フローレンスの仕事が、
遊びの中から生まれたということに衝撃をうけました。
仕事をしながら育児をしている友人との会話の中から、
フローレンスの事業を、思いついたということが書いてありました。

友人の悩みを聞くということは、
普段ほとんどの人が行っていることでしょう。
しかし、著者は、それを仕事にし、
NPO法人にするまでの力を持っていました。
毎日の生活の中から、新しいことを生み出していく発想力と実行力に、
感銘を受けました。

さらに、フローレンスのサービス内容についても衝撃を受けました。
主な事業内容は、病気になった子どもを預かるサービスです。
私は、結婚もしていませんし、ましてや子どもがいないので、
この事業へのニーズがどこにあるのか、想像すらできませんでした。
しかし、本の中で、NPO法人の立ち上げ、運営時に生じる事件、
周囲の人の反応が、とてもリアルに書かれており、
この事業の重要性を知りました。

現在、多くの保育園では、風邪をひいた子どもを預かってはくれません。
もしも、近所に親戚が住んでいれば、
その人に子どもを預けることができるかもしれません。
しかし、そのような状況にない人も多く存在します。
誰かに子どもを預けられない以上、
仕事を休んで子どもの面倒を見なければなりません。
1日ぐらい休めばいいという意見もありますが、
必ずしも仕事を休めなかったり、仕事を休むことで
会社からの信頼を失ったりする場合もあるようです。

実際に、私の大学時代の友人の中に、
仕事をしながら子育てをしている人がいるのですが、
その人からは、いつも仕事と育児の両立の大変さを聞いています。
友達の愚痴程度に受け止めていたのですが、
現実は私が想像している以上に厳しいことが、
この本を通して理解できました。

同い年で、日常生活から仕事を作り出し、
その仕事が社会の役に立つというのは、うらやましく感じました。
同時に、「しっかりやれよ!」と励まされるような感覚にもなりました。
是非、皆さんも読んでみてください。

***この本は特にこんな人にお勧め!***
□ NPOやボランティアに興味のある人
□ 結婚して働く女性の意味を考えたことのある人
□ 仕事をして「付加価値をつける」とはどういう事なのか悩んでいる人
□ 夢を実現するとはどういう事なのか悩んでいる人
□ 働くことの本当の意味って何なのか悩んでいる人
□ 自己分析をしている就職活動生
□ 自分探しをしている人



次号11月19日の担当は軽部です。お楽しみに!

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