今週のアイロベックス

電子音楽と私と現代社会への表現

本日は私の音楽ライフを紹介したいと思います。
ご存知の方もいらっしゃると思うのですが、私の趣味は音楽鑑賞と音楽制作なんですけども
先日、YahooオークションにてRolandの"SP-303"というサンプラーを落札しました。


RolandのSP-303

この"SP-303"というサンプラーは既に生産中止されている機材ですが
扱いやすさとコンパクトなデザインで今でも人気機材なんです。

そもそもサンプラーというのは、如何なるマシンかといいますと…
簡単に言えば外部から音を録音し記憶させる機械です。
例えば、TVとサンプラーを繋いで番組の音を録ったり、ギターと繋いで音を録ったり
マイクと繋いで声を録ったりと、自分の好きな音を記憶領域内に保存しておくことができ、
内部でそれらの音を編集し、ボタンを押すと自分が録った音が出るといった仕組みです。

大体DJがネタとして使っているのが主流なんでしょうが、
最近ではサンプラーにエフェクター(音を変化させる機械)を繋げ
サンプラーのみで演奏を試みるアーティストも増えてきています。

そんな私も最近自宅では、サンプラーで自由に演奏を楽しんでいます。

ここで岡部流フリースタイルをご紹介します。
まず、サンプラーにあらかじめネタを仕込んでおきます。
ネタはアニメ"ヱヴァンゲリヲン"からレイ綾波、伊吹マヤの声、
アニメ"AKIRA"からサウンドトラックの1小節、
自分で録音したシンセサイザーの音、
YouTubeから録音した田中角栄政権の終幕を告げるニュースの音とBush大統領の演説の音、
CDからブルガリア民族音楽の1小節とチベットの宗教音楽(お経)をそれぞれサンプラーに保存しておきます。

次にサンプラーとエフェクターとシンセサイザーを直列で繋ぎます。
エフェクターの種類はBossのオーバードライヴ(歪み系)、ディレイ(空間系)、
BigMuffのFuzz(太い歪み系)、MXRのフェイザー(フィルター系)、LINE6のディレイ(空間系)、
フィルターモデラー(フィルター系)です。
シンセサイザーはCASIOのモデル不明のモノ(チープな音)とKORGのMS-10(アナログシンセ)です。

こんな感じで繋ぎます↓↓

サンプラーとエフェクターとシンセサイザー達

繋いだらミュージックスタートです。
まずサンプラーから自分で録音した柔らかい電子音をループで出し、
それをBossのディレイで空間チックな音にして、LINE6のディレイでリアルタイム録音をして垂れ流しにします。
続いてAKIRAのサントラの音をオーバードライブで少し劣化させてサンプラーから出し、
少々ノイズ交じりにしながらレイ綾波の第二拾四話での台詞をフィルターを通しながら出します。

段々とノイズに満ちてきたところでFuzzを効かせ、さも昭和時代のラジオから流れてきてるような音で
田中政権崩壊のニュースの音を出します。少々メッセージ性が強くなったところで、ここでブレイクダウンです。

音を小さくし、シンセサイザーで柔らかい電子音を流します(メロディは即興で)。
イージーリスニングのようなサウンドに落ち着いてきたところで、
対照的にBush大統領の演説をサンプラーから流します。また徐々にノイズを足していきます。

チベットのお経を流し、全体的にダウナーでドローンな感じにし、
また歪み系のエフェクトをかけ全体像が見えなくなるまでのノイズにします。
カオス化してきたところで全てのエフェクトスイッチをオンにし、全てのサンプル音を流し
何がどうなっているのか分からない音を作り上げます。ノイズの美学です。

続いてはそれらを少しずつ少しずつ音数を減らしていき
全体像の輪郭が見えるように、サウンドをシンプルにしていきます。
ミニマル音楽のように時間をかけて少しずつ音を削ぎ落とすのがポイントです。

最初に録音した電子音のループだけになったところで、ブルガリア民族音楽(神秘の歌声)を流します。
神々しい空間が生まれ、自然と合掌したくなる程神聖な気持ちになります。

あとはゆっくりフェイドアウトして、終了です。
気がつけば1時間ぐらい経ってます。


このような形で普段音楽と接している私ですが、自分の世界に浸れるので良い気分転換になります。

そして最近、同期の軽部さんがMacBookProを購入し、ガレージバンドを使ってトラックを作成しているので
近々、私の即興ミュージックと軽部さんのお洒落トラックでセッションしようと計画中です。


私にとって音楽は自己満足の世界なので
私の曲は人様に理解され辛いと思いますが、
音楽は自己を表現する手段として非常に興味深いものです。

これからも変態音楽を制作し、極めたいと思います。


編集後記

岡部さんがどんな音楽を制作しているかが垣間見えました。
今度是非聞かせてください!

エフェクターも沢山あって羨ましい限りです。

次号7月22日の担当は鈴木綾です。お楽しみに!

最新の記事

バックナンバー

株式会社アイロベックス
TEL : 03-6892-2526
システム開発や、その他アイロベックスへのお問い合わせこちらから
ページのトップ