今週のアイロベックス

「あなたはそこにいますか・・・」

2月4日に「蒼穹のファフナー」というアニメのDVD-BOXを購入しました。
5年前にテレビ放送されていたロボットアニメなのですが、
あまり一般には認知されていません。
しかし、アニメ好きの間では名作として名高い作品です。

DVD-BOX パッケージ写真

あらすじは、主人公たちは日本の田舎の島で平和に暮らしていたのですが、
「あなたはそこにいますか・・・」という声とともに現れた未知の生命体によって攻撃を受けます。
自分たちの島は実は日本列島が29年前に消滅し、未知の生命体「フェストゥム」と戦うために、
作られた要塞でした。
また自分たちはフェストゥムと戦うための人型兵器「ファフナー」の
パイロットになるために生み出された存在であることを知ります。

しかし、ファフナーでの戦闘は主人公たちの染色体を変化させて徐々に死に至ってしまいます。
島の平和を守るためには戦わなければならない、
しかし守るために戦えば戦うほど自分の死が近づいてくる。

そして徐々に仲間たちが1人、また1人と倒れていく。
果たして人類の未来は・・・・。

という、これだけ見ればよくあるロボットアニメですが。
映像描写や主人公たちの生き様の表現が秀逸で、
良い意味で予想を裏切る展開が続くため当時私は圧倒されたことを覚えています。

タイトルに書いた「あなたはそこにいますか・・・」という言葉は、
フェストゥムが相手を認識するために使っている物で、
「いる」と答えれば自らに取り込むために同化しようとし、
「いない」と答えれば攻撃されます。

この言葉の意味が終盤にわかるのですが、
フェストゥムは複数の個体が統一された思考のため、
個という概念がないので、いると答えた相手は自分とは異なる物と認識し、
同化することで統一しようとします。

この意味を知ったとき私は非常に考えされられました。

テレビのニュースなどはどこも同じ事を同じ意見で批判または賛美する内容を放送し、
見ている視聴者の多くもその意見に賛同して、同じ批判または賛美している事が多くはないだろうか?
そうやって誰かから与えられた意見を鵜呑みにして生きるだけでは、
「あなたは、そこにいない」のと同じことではないか。

それ以来、私は時々この「あなたはそこにいますか・・・」という言葉を思い出し、
自分はしっかりと自分で考えて生きているだろうか、
「私はここにいるのだろうか」と考えています。

アニメに興味がない方が多いと思いますが、
最近の内容の薄いアニメなどとは全く違いますし、
「あなたはそこにいますか・・・」以外にも名言と呼ばれる言葉もあり、
考えさせられる事が多い作品です。
興味を持たれた方は是非レンタルなどで見てみてはいかがでしょうか。

編集後記
私は小野不由美さん原作の「十二国記」というアニメが好きでよく見ていた覚えがあります。
これも心理描写の深いアニメだったと思います。
映像はいろいろな視覚効果が表現できますし、特にアニメは自由に制作できますから、
心理描写や生き様等は面白く描けるのでしょうね。

次号2月16日の担当は小口です。お楽しみに!

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