今週のアイロベックス

問題を切り分ける

システム開発において、トラブルというものは身近に存在するものです。
単にトラブルといっても様々なものがあります.
ここでは、システムの不備によるトラブルをテーマとしてお話しします。

システムの不備によるトラブルは、開発段階ならばともかくとして、
本稼動後に発生した場合は迅速な対応を求められます。
とくに業務が進まなくなるような致命的なものや、
一般公開されているものは、一刻も早く対応しなければなりません。

トラブルが発生したときに、現象を見てすぐに原因が分かることは少ないです。
なぜなら、トラブルの現象は1つでも、考えられる原因は多岐にわたるからです。
経験を積み重ねていけば、初見でもある程度絞り込んでいくことはできます。
しかし、一つの原因に辿り着くことはやはり少ないです。

ここで、ざっくりではありますが一つ例を上げてみます。
ある会員サイトを閲覧しているときに突然アクセスできなくなり、
サイトを閲覧してもエラーが頻発する現象が発生したとします。
どのような原因が考えられるでしょうか?

・会員サイトのプログラムに障害があって処理が終了しなくなった
・サーバに何らかの負荷がかかって時間内に処理しきれなくなった
・ネットワークが混雑し始めて応答しなくなった
・サーバを構成している機器の不具合で不安定な状態になった

他にも原因は考えられると思いますが、少し考えるだけでもいくつも出てきます。
あるいは原因が一つだけとは限らず、複数発生していることも考えられます。
上記にあるようなトラブルが発生した場合、どのように対応していけばよいでしょうか。

別に難しい問いではありません。
答えは、一つずつ問題を切り分けていくことです。

プログラムに問題のある箇所はないか。正しく動いているか。
サーバのCPUやメモリ、I/O状況を見て異常な負荷はかかっていないか。
ネットワークへのアクセスに問題はないか。応答が著しく悪くなっていないか。
サーバ機器が物理的に故障していないか。

このようにして問題を切り分けていくことで、確認する箇所が絞り込まれていき、
トラブルの原因を特定することができます。

トラブル対応は漠然と現象だけ見ていても何も解決できません。
遠回りに見えても面倒であっても、
一つずつ着実に確認していくことが何よりも重要になります。

どんなトラブルが発生しても冷静に対応していきましょう。

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