オプティマイジングWebサイト

2010年3月 5日  Webサイト構築  市川

この本は、ちょっと奇妙なツクリをしている。
前半である第一部は『SEO的なオンラインマーケティング』として企業のホームページを検索ランキングで上位に持っていくための SEO(検索エンジン最適化)の手法、効果的なクリックレートを出すためのページ構成の最適化等について、かなり懇切丁寧に書かれている。
中には英語でこそ有効で、日本語にそのまま読み替えるのは難しいと思われる内容もないではないが、どれも現時点で最新手法であることには間違いない。
企業のホームページのコンテンツのメンテナンスをしている者にとっては大いに役に立つ内容だろうと思う。

それに対して、後半第二部は『Webサイトのパフォーマンスチューニング』という、Webサーバー自身の最適化(WSOウェブサイト最適化)に関してである。
これは、大規模の Webサイトを構築する場合は、こういう対策をすればクライアントでの表示が快適になる。サーバーの負荷が軽くなる。という手法のオンパレードで、どちらかと言うと企業のホームページの主にインフラを担当している部署が目を通しておくべき内容である。

たまさか、自分はこのところ少し規模の大きい SEOの必要なWebシステム開発にプログラムとインフラともに片足を突っ込んでいたこともあって、その双方の面からかなり得るものの大きい内容だったのだが、普通の人にとってはどうだろう? ともすると、前半だけあるいは後半だけに興味を持つのかもしれない。

ただ、本来の Webシステム開発を考えると、コンテンツ側もインフラ側も両方わかっていることを強みとすべきで、双方に前半後半ともにじっくり読んでもらいたい内容である。

著者:Andrew B. King (著), 山名 早人(監訳) (翻訳), 原 隆文 (翻訳)
出版社:オライリージャパン
価格:3,780円

目次:
一部 検索エンジンマーケティングのための最適化
  1章 検索エンジン最適化の正攻法
  2章 SEOケーススタディ:PhillyDentistry.com
  3章 ペイパークリック広告の最適化
  4章 ペイパークリック広告最適化事例:BodyGlove.com
  5章 コンバージョンレート最適化
二部 Webパフォーマンスの最適化
  6章 Webページ最適化
  7章 CSS最適化
  8章 Ajax最適化
  9章 Webパフォーマンス最適化
 10章 Webサイト最適化のメトリクス

初版、改版情報
 発売日: 2009/12/19

誰にオススメか?
 少し大きい規模のWebサイトに関わる Webディレクター、Webアプリ開発者、インフラ担当。
キャリア対象
 少し硬いので、理解するには3年程度の実務経験を要する。

オプティマイジングWebサイト ―SEO・サーバ・クライアントの最適化技術
Andrew B. King
オライリージャパン
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