.NETのクラスライブラリ設計 開発チーム直伝の設計原則、コーディング標準、パターン

2010年11月 2日  プログラミング  小佐野

この本の特徴はなんと言っても「開発チーム直伝」というところです。
実際に.NETFrameworkの開発チームのメンバーが著者であり、とても密度の濃い内容となっています。

決して初心者向けの本ではないですが、.NETのプログラミングを行っていく上での良いガイドラインとなる一冊です。

この本ではプログラム設計を行う上でのガイドラインが4つのレベルで記載されています。
それぞれが簡潔に記載されているので、その部分を読むだけでも参考になりますし、
解説を読むことでより理解が深まると思います。

クラス・メソッドの名前付けのガイドラインに始まり、
例外の使用・実装、イベントの設計など幅広い内容で、
さらにはLINQの実装についても記載されています。

実際に私が関わったプロジェクトで、この本の内容を参考にしたこともあります。
一通り読んだあとでも、手元に置いてすぐに開けるようにしておくと良いと思います。

第1章 イントロダクション
1.1 良い設計のフレームワークの品質

第2章 フレームワーク設計の基礎
2.1 漸進的フレームワーク
2.2 フレームワーク設計の基本原則
まとめ

第3章 名前付けのガイドライン
3.1 大文字と小文字の使い分け規約
3.2 一般的な名前付け規約
3.3 アセンブリおよびDLL の名前
3.4 名前空間の名前
3.5 クラス、構造体、およびインターフェイスの名前
3.6 型のメンバの名前
3.7 パラメータの名前付け規約
3.8 リソースの名前付け規約
まとめ

第4章 型の設計のガイドライン
4.1 型と名前空間
4.2 クラスか構造体かの選択
4.3 クラスかインターフェイスかの選択
4.4 抽象クラスの設計
4.5 静的クラスの設計
4.6 インターフェイスの設計
4.7 構造体の設計
4.8 列挙体の設計
4.9 ネスト型
4.10 型およびアセンブリのメタデータ
まとめ

第5章 メンバの設計
5.1 一般的なメンバ設計のガイドライン
5.2 プロパティの設計
5.3 コンストラクタの設計
5.4 イベントの設計
5.5 フィールドの設計
5.6 拡張メソッド
5.7 演算子のオーバーロード
5.8 パラメータの設計
まとめ

第6章 拡張性の設計
6.1 拡張性メカニズム
6.2 基底クラス
6.3 シール化
まとめ

第7章 例外
7.1 例外のスロー
7.2 スローする正しい例外型の選択
7.3 標準の例外型の使用
7.4 カスタム例外の設計
7.5 例外とパフォーマンス
まとめ

第8章 使用法のガイドライン
8.1 配列
8.2 属性
8.3 コレクション
8.4 DateTime およびDateTimeOffset
8.5 ICloneable
8.6 IComparable とIEquatable
8.7 IDisposable
8.8 Nullable
8.9 オブジェクト
8.10 シリアル化
8.11 System.Uri
8.12 System.Xml の使用法
8.13 等価演算子
まとめ

第9章 一般的なデザインパターン
9.1 集約コンポーネント
9.2 非同期パターン
9.3 依存関係プロパティ
9.4 Dispose パターン
9.5 ファクトリ
9.6 LINQ のサポート
9.7 Optional Feature パターン
9.8 共変性のシミュレート
9.9 Template Method パターン
9.10 タイムアウト
9.11 XAML 読み取り可能型
9.12 そして終わりに......

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4 内容はすばらしい、ただし訳に難あり
5 全ての.Net開発者が読むべき本です
2 良い設計のフレームワークの設計は高くつく
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