ITIL入門―ITサービスマネジメントの世界標準フレームワーク

2011年1月11日    前田

ITILに関する入門書として、ITILの考え方の全体を掴むのには良い内容だと思います。
いわゆるITILのフレームワークとその周辺についてわかりやすく書かれており、これからITILを学ぼうとするときには最適だと思います。

ただ、ITサービスマネジメントに関わっている人ならよくわかるように、いかにしてITILを実践に落とし込むかをこの本だけで学び取るのは難しいと思います。
入門の名の通り、入門書として最初に手に取り、他の文献なども併せて見ていくとよいと思います。

【目次】

第1章 ITサービスマネジメントの必要性と効果

1. ITサービスとITサービス取得
(1) ITサービスの定義とその課題
(2) 行政・企業が注目するITサービス取得
(3) ITサービス取得の米国での実情
(4) ビジネスガバナンスとITガバナンス
(5) ITサービス取得は経営幹部の必須知識になる

2. ITILが求められるようになった背景
(1) ITは企業の存続に欠かせない血液となった
(2) ITシステムの導入効果を誰も語れない
(3) ITILは経営とITを結ぶ触媒

3. ライフサイクル視点のITサービス取得マネジメントとITIL
(1) 効果を得るためのフレームワーク
(2) ライフサイクル視点でのITIL
(3) IT取得プロセスに関連した政府調達改革

第2章 ITILとは何か

1. ITIL概要
(1) 英国で誕生し世界中に広まったITIL
(2) ITILが普及し成功した要因
(3) ITILを構成している書籍
(4) ITILを導入すればITサービスマネジメントは成功するか
(5) 同じ組織は存在しない
(6) ITILの効果的な実践
(7) ITILは導入すれば終わるものではない
(8) 国際標準認証の考え方

2. ITILのトレーニング体系と資格制度
(1) トレーニング提供組織と試験実施組織
(2) トレーニングと試験
(3) itt SMF

第3章 ITILの要点

1. ITILの読み方
(1) ITILプロセス全体が改善プロセスそのもの
(2) ITILイズム
(3) ITILの登場人物

2. サービスサポート(サービスデスクの役割とインシデント対応プロセス)
(1) サービスデスク
(2) インシデント管理
(3) 問題管理

3. サービスサポート(変更プロセスとリリース対応、システム構成の維持)
(1) 構成管理
(2) 変更管理
(3) リリース管理

4. サービスデリバリ(ITサービスの要件定義とコスト管理)
(1) サービスレベル管理
(2) ITサービス財務管理

5. サービスデリバリ(ITサービスインフラの管理と災害リスク対応)
(1) キャパシティ管理
(2) 可用性管理
(3) ITサービス継続性管理

第4章 ITIL実装

1. プロジェクトを理解する
(1) プロジェクトとは
(2) プロジェクトでは計画段階が大切

2. ビジョンは何か
(1) 良いビジョンの設定
(2) ビジネスとITの整合

3. 現状を把握する
(1) 成熟度の判定
(2) ステークホルダを明確にする

4. 目標を明確にする
(1) 段階的な目標の設定
(2) 目標設定において必要な分析

5. 実現するための手段を考える
(1) さまざまな障壁
(2) 厳しいハードルをクリアするために

6. 成果の測定
(1) 測定結果と測定基準
(2) 顧客満足度

7. 継続的な改善活動を維持する
(1) 改善の維持
(2) ナレッジマネジメント

第5章 ITILの具体的事例

1. ベンダ各社等の取り組み
(1) 日本IBM
(2) マイクロソフト
(3) 業界団体など

2. 国内事例
(1) P&G日本法人
(2) インテル日本法人
(3) TGITS

3. 海外事例
(1) 都市銀行の事例
(2) メーカーの事例
(3) 公共団体の事例

おわりに

付録
付録 - 1. itSMFの参加と活動内容
付録 - 2. ITIL資格試験
付録 - 3. ITIL検収案内
付録 - 4. 参考資料
付録 - 5. サービスマネジメント用語集

索引

著者紹介

ITIL入門―ITサービスマネジメントの世界標準フレームワーク
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