著者は、株式会社リクルートが2007年に設立した、新しいメディアと技術に対する実証研究機関「メディアテクノロジーラボ（MTI）」。メディアテクノロジーラボが、ソーシャル時代といわれる現在を調査・研究した途中結果をまとめた本となっている。
メディアテクノロジーラボは、単なる技術研究所ではなく、市場リサーチの研究も行うという意味で、実証研究機関と称している。
本書では、著者が実際のサイト・メディア運営で得たノウハウ、知識を、実数をもとに紹介している点が、サイト運営社やマーケターには、たまらない魅力として映ると思う。
本の内容としては、ソーシャル時代を代表するサイトやサービスについての紹介が満載。
知っている内容も多かったが、知らない情報や、自分では気づかない切り口の話もあり、ビジネスの参考になった。
株式会社アイロベックスでも、自社サイトの運営に留まらず、ブログサイトの運営から、twitterアカウントの運営、Facebookページの運営と、幅広い展開を行っている。
セールスフォースお助け隊ブログ
http://www.kokyakukanri.info/salesforce/blog/
twitterアカウント（@ilovex_official）
http://twitter.com/ilovex_official
「システム開発のアイロベックス」フェイスブックページ
http://www.facebook.com/ilovex.co.jp
業務システムの構築がメイン事業の弊社が、なぜソーシャル？と言われることも多い。
しかし、これも一重に、お客様の課題を解決するためには、新しい事にどんどんチャレンジしてノウハウ・経験を貯めていく必要があると考えているためである。
それは、業務システムという分野に限らず、幅広い分野に対して、挑戦の姿勢を持ち続けるということである。
この考えは、本書の著者である、「株式会社リクルート メディアテクノロジーラボ」の設立趣旨にも通じる所があるのではと、個人的には考えている。
本書では、ソーシャルストリームの一環として、iPhone／iPadアプリや、Android（アンドロイド）アプリについても触れられていた。
もちろん、弊社もソーシャルへの取り組みだけでなく、iPhone／iPadアプリや、Android（アンドロイド）アプリへの挑戦も行っている。
これも、もしかしたら10年後の世界では、デスクトップPCや、ラックトップPCは消滅し、タブレット端末が主流になっているかもという可能性を見越してである。
10年前、2001年に、スマートフォンが浸透し、ソーシャルメディアが大流行し、個人が情報の発信源として大きな割合を占めている世の中になっていると誰が想像できたであろうか。
次の10年は、更なる進化が行われる可能性が高い。時代の流れについていく（気持ちとしては時代を創って行く）ためには、日々の精進が必要だと、あらためて考えさせられた。
目次
序章 リクルートのメディアの変遷
2010年、新たなネットの時代が始まる
ソーシャルストリーム
実証研究機関メディアテクノロジーラボ
研究成果をオープンに
第１章 社会を大きく変えるソーシャルメディアとは
ソーシャルストリームの時代がやってきた
なぜ、今、ソーシャルストリームが注目されるのか
ソーシャルストリームの時代はすでに始まっている
第２章 ソーシャルメディアは人を集める力を持っている
ソーシャルメディアでファン集団を形成する
最初のファン集団を形成する
コアユーザーからカジュアルユーザーへファン集団を拡大する
ファン集団の関与を強めソーシャルメディアの魅力を増す
まとめ
第３章 どうすれば人に行動を促すことができるのか
購買ファネルの崩壊、変化しつつある行動を促す手法
デザインで促す
ユーザー行動で促す
ソーシャルで促す
まとめ
第４章 換金化手段の実装でビジネスを実現する
４つの換金化手段
第５章 ソーシャルメディアを構築する技術
プライベートクラウド〜インフラ設計
サービス間を連携するAPIの推進
MTLの実際のシステム構成事例（クレイルの場合）
まとめ
第６章 ソーシャルメディア時代の危機管理術
安心して利用出来るサービスを提供するために
ユーザーの声を聞くということ
社員一人一人が企業とユーザーの接点になる時代
第７章 将来に向けたデバイス＆ソーシャルストリーム戦略
2010年、新たなモバイルインターネットの時代が始まる
乱立するアプリマーケットプレイス
モバイルインターネット時代の鍵はソーシャルストリーム
コンテンツ提供ではなサービス提供
まとめ
おわりに
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