働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。

2011年5月25日  仕事一般  中津川

「人は何のために働くのか」
「好きなことを仕事にすることは良いことか、悪いことか」
「天職を見つけるにはどうしたらいいか」
「幸福な人生ってなんだろうか」

というようなことを、一人で悶々と考えている方には、ぜひ読んでもらいたい一冊。


もし、そんな悩みを持っているあなたが、「バカの壁」の養老孟司氏、「7人の侍」の黒澤明監督、Honda創業者の本田宗一郎氏、阪急創業者の小林十三氏などに、相談できるチャンスがあるとすれば、どうだろうか。


他にも、織田信長や、村上龍、マザー・テレサ、堀江謙一など、多くの世界中の偉人/著名人の99の名言から、仕事感、人生観について学ぶことができる一冊。


新社会人や、入社3年目くらいで人生に悩んでいる様なあなたに、ぜひ読んでもらいたい。

さて、99もの名言があると、本当に色々なことに気づかされる。

その気づきは、人それぞれかもしれないが、私が気づいた気づきや、感想を、7個に絞って、記載したいと思う。

 ▽ ▽ ▽

「好きなことを仕事にすべき」という人がいる。

これは、正しいと思う。

でも、「好きなこと」を間違えてはいけないと思う。

「好き」=「楽しい」なのだが、

決して、「好き」=「趣味」、「娯楽」ではない。

つまり、「楽しい」といっても、Funnyということではないということだと考える。

 ▽ ▽ ▽

仕事は、対価を貰うものである。

人は自分が出来ない、他人の特技に対価を支払うものである。

ということは、自分が「趣味」や「娯楽」のレベルで対価を貰えると考えると間違いなのだと思う。


だから、「趣味を仕事にするのは、辛い」と、よく人は言うのだと思う。

これは、就職する時だけでなく、起業する時や、新規事業を立ち上げる時にも、犯し易い間違いである。

「自分がやりたいこと」をするために就職や起業をする人がいる。

しかし、「やりたいこと」は、「自分を必要とされていること」とは限らない。

社会のニーズ、自分を必要としてくれている人がいるから、人は生きていける。

 ▽ ▽ ▽

「自分がやりたいことが分からない」という人は、私の周囲にも多い。

本書では、興味深い考察をしていた。

「一番の理由は、『具体的な不幸』がないことである。」と。

「『具体的な不幸』とは、食糧、住居、衣服などの最低限の必要消費物資や、安全な飲料水、衛生設備、公共輸送手段、保険、教育などといった「人間としての基本的なニーズ」の欠如である」。マズローに言わせると、生きる上での根源的欲求である「生理的な欲求」が満たされていないということだろうか。

「この『具体的な不幸』を実感できれば、その不幸を埋め合わせようとして必死になるうちに、『やりたいこと』が自然に出てくるはずだ」と。

つまり、「具体的な不幸」がないことが不幸ということなのだろう。

 ▽ ▽ ▽

「仕事の95%は繰り返しのルーティンワーク。でも、残りの5%をどう膨らませるかで仕事を面白くできるかどうかが決まる。」


残りの5%を、ただ「やらなければならない仕事」と考えるか、創意工夫ができる「やりたい仕事」と考えるか。これも人それぞれである。


一方で、この5%を「やりたい仕事」に転化すると、実は5%が、5倍の25%に増えてしまうということも、よくあることだと思う。

この増えてしまうことを、どうとらえるか。またその増えてしまった仕事に、どう取り組んでいくか。これが大切なのだと考える。

 ▽ ▽ ▽

「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。」

これを読んで、豊臣秀吉が立身出世できたのも、織田信長の下足番になれたからだと思った。

個人的には、こういった誰もがやりたくない、つまらない仕事が回って来たら、それはチャンスだと思う。

誰もがやりたくない、つまらない仕事だから、誰も極めようとしない。つまり特技にしない。

どんなにつまらない仕事でも、人から必要とされているから仕事として存在しているのだと思う。だから、それを特技に出来たら、あなたを必要として止まない世界が創造できる。

こう考えているからこそ、誰もがやりたくない、つまらない仕事が回ってきた時に、「やったー」と言ってしまう。

 ▽ ▽ ▽

「『手応え』とか『真剣さ』は、仕事にだけでなく、遊びにも同じように要求される。それを欠いた遊びは退屈である。」

真剣に遊ぶことの難しさを、何度か痛感したことがある。一方で、真剣に遊んだ時の壮快感も数度経験したことがある。


また、よく我が家のネコが、真剣に遊んでいる姿を見る。

それは正に、野生の姿。

無我夢中で、周囲にも気を取られず、遊びに真剣である。


こういった姿を見ると、自分の遊びが生半可な物にも思えてしまう。

もっと真剣に遊ばなければ。

真剣に遊べなくては、真剣に仕事はできない。また、真剣に仕事ができなければ、真剣に遊ぶこともできない。

 ▽ ▽ ▽

「借り物でも、毎日着ていれば身につくもの。自分が善人と思っていれば、やがて善人に変わっている。習慣は、その人格、品格まで変えてしまう。」

これに似た言葉で、「行動が人を作る」という言葉をどこかで聴いたことがある。


人は自分の経験・行動の理由から、自分の性格や考え方までをも作り出してしまう。だから、元気になりたい人は、元気な挨拶をし続けるだけで元気になるとか。


良い習慣を身につけることで、良い人格、良い品格が身に付く。
悪い習慣を身につけることで、悪い人格、悪い品格が身に付く。

また、身につけた人格、品格によって、類は友を呼び、さらなる循環を生み出す。

良い循環を生み出す原動力となるために、自分が良い習慣を継続しなければならない。

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。
戸田 智弘
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