「言葉の壁」
こんなタイトルを書くとまるで国際的なシステムを手がけているのかと思われそうですが残念ながら今のところ国内のお客様向けのシステムを作っています。
ここでいう言葉の壁とは、SEとお客様の間にある壁のことを指します。
SEを含むシステム開発サイドの人間の陥りやすい傾向として、
「現行のシステムがそうだから・・・」
「類似する別システムでそうだったから・・・」
というようなことで単純に言葉を決めがちです。
それはそれで一つのアプローチですが、
実際は、お客様にとっては気になるところかもしれません。
特にシステムを作っていると、
システム構築側の方言のようなものが出来上がってきて
実際に現場で使用されている言葉と段々と離れてくることがあります。
例えば、ある金額を表示する項目があるとします。
これは、「契約金額」であったり、別の言い方をすると「受注金額」であったり、
切り口によっては、「売上金額」であったり、
また、タイミングによっては、「売上予定金額」であったりもします。
データ管理の視点から見るとこれは、単一の項目になり、
システム開発サイドでは、ある名称が共通のものとして使用されているかもしれませんが、
使う人、見る人によって意味合いが異なってくることが往々にしてあります。
もちろんお客様によって使い分けの度合いも異なります。
あるいは、お客様でも、システム担当者と現場での運用担当者では
見解が異なるかもしれません。
いつ、誰が、どこで、どのように使用するかを考慮に入れ、
その時々でより妥当な言葉を選択できるようにしたいものです。