実戦マーケティング思考

2009年10月15日  システムコンサルタント, システム設計  見並

マーケティングにおける
7つの思考・発想スキルを整理した本です。

とかくSE(技術者)にはあまり関係ないと思いがちですが、
いわゆる戦略的なターゲットとなるお客様のことを理解し、
説得力(魅力)ある提案をする上でとても参考になると思います。

◇具体性はイメージ発想で...
 イメージ(静止画、動画、つぶやき)を発想することで具体性が深まる。
 難しい問題など、絵(図)を書くと理解しやすくなりますよね。

◇一貫性は論理思考で...
 ターゲット(お客様)を基準に「競合、自社資源、強み」などに
 一貫性があるか? 論理思考で整理する。

まずはどれだけお客様のことを知っているか...イメージできるか...がポイント!
それ次第で、どんどんアイディアが溢れ出してくる!!

日頃からどれだけ注意深く、お客様のことを考えているかということですよね。
良い刺激になりました。

目次:
◆はじめに
 考えることは後天的な「スキル」
 「考え方」を考えよう:自分はどう「思考」し、どう「発想」しているのか?
 ・「考え方」を考える
 ・自分の考え方の「クセ」を知る
 「論理思考」と「イメージ発想」
 ・マーケティングにおける論理思考とイメージ発想
 ・論理とイメージの「やりとり」で両者のいいところどり
 キーワードは「具体性」と「一貫性」
 ・具体性はイメージ発想で、一貫性は論理思考で
 7つの思考・発想スキル
◆第1章:論理スキル1:要素分解
 1、要素分解とは
 (1)モレなくダブりなく
  ・明確な基準で分ける
 (2)グルーピングとレベル合わせ
  ・グルーピング
  ・レベル合わせ
 (3)一貫性を保って構造化
  ・上→下か、下→上か?
 2、要素分解の切り口
 (1)構造
  ・地理的な構造
  ・人の構造
 (2)四則演算
  ・複雑な計算は不要
 (3)経験測のフレームワーク
  ・経営戦略のフレームワーク
  ・マーケティングのフレームワーク
  ・統合戦略フレームワーク:戦略BASiCS
  ・最終的には自分で論理モデルを作れるようになろう
  ・ポイントは切り口の選び方
  ・どこまで分解するのか?
◆第2章:イメージスキル1:静止画イメージ
 1、静止画イメージとは
 2、お客様の絵を描いてみよう
 (1)お客様を「絵」で具体化しよう
  ・BtoBの場合
  ・イメージの具体性は「知識レベル」のチェック
  ・イメージが事実かどうかは確認しよう
  ・イメージスキルは鍛えられる!
 (2)お客様の絵を描くメリット
  ・イメージの確認・共有化
  ・イメージを具体化すれば具体的なアイディアが出る
 (3)論理とイメージのやりとり
  ・要素分解から静止画イメージへ
  ・静止画イメージから要素分解へ
  ・「要素分解」をイメージで表す
 3、利用場面の絵を描いてみよう
 (1)ベネフィットは利用場面で実現される
 (2)利用場面の絵を描いてみよう
 (3)利用画面が描けなかったら見せてもらおう
  ・静止画ライブラリーを増やそう
  ・お客様知識のチェックになる
 (4)利用場面は「人×TPO」
 (5)利用画面と要素分解:ホールプロダクト
  ・お客様にとっては商品は「部分」でしかない
  ・利用場面と「要素分解」
  ・ホールプロダクトは「人」によって違う
 (6)論理とイメージのやりとり
 (7)利用場面を絵を描くメリット
  ・伝えやすく、伝わりやすい
  ・アイディアが広がる
  ・顧客ニーズによりよく応えられる
 4、論理とイメージのやりとりのポイント
 (1)論理思考とイメージ発想はアタマを切り替える
 (2)イメージ発想は論理思考で検証する
 (3)イメージ発想で論理思考を膨らませる
  ・論理思考は必ずしも論理だけで終わらない
 5、成功事例
◆第3章:イメージスキル2:つぶやきイメージ
 1、つぶやきイメージとは
  ・お客様の「心のつぶやき」
 2、「ベネフィット」をお客様の「つぶやき」で考えよう!
 (1)主語をお客様にする
 (2)お客様が使う言葉を使う
 3、「つぶやき」でお客様をセグメンテーションしよう!
 (1)人によって言葉遣いが違う!
 (2)「つぶやき」=「ニーズ」でセグメンテーションをする!
 4、強み・差別化も「心のつぶやき」で考えよう!
 (1)論理思考とイメージ発想のやりとり:強み・差別化を「要素分解」に戻す
 5、つぶやきの言葉がわからなかったら、聞いてみよう、話してみよう!
  ・お客様を知っているかどうかのチェックになる
 6、つぶやき発想のメリット
 (1)「理論」を「具体化」できる
 (2)社内で的確なメッセージとして共有しやすい
 (3)広告や営業トークで、より「刺さる」メッセージが出せる
 7、静止画イメージ+つぶやきイメージ
  ・絵とつぶやきの組み合わせでセグメンテーション
◆第4章:イメージスキル3:動画イメージ
 1、動画イメージとは
 2、巻き戻しと早送り
 (1)動画イメージのやり方
  ・巻き戻し
  ・早送りも同じ
  ・イメージ発想をしたら、事実を確認しよう
 (2)動画イメージができなかったら・・・
  ・もし巻き戻し、早送りができなかったら
  ・私が動画イメージができるようになったきっかけ
 3、動画イメージのメリット
 4、イメージ発想のトレーニング方法
  ・イメージを蓄積して録画ライブラリーを増やす
  ・自分の生活場面を「録画」する
  ・録画ライブラリーの蓄積は個人の「独自資源」になる
◆第5章:論理スキル2:プロセス分解
 1、マインドフローとは
  ・モレてはいけないからこそ論理的に検証する
  ・カスタマージャーニー:お客様を「ガイド」する
 2、論理とイメージのやりとり:マインドフローとイメージスキル
 (1)マインドフロー×静止画イメージ
  ・「認知」「興味」の静止画
  ・「興味」「行動」の静止画
  ・「比較」「購買」の静止画
  ・「利用」「愛情」の静止画
 (2)マインドフロー×つぶやきイメージ
  ・「認知」「興味」のつぶやきイメージ
  ・「興味」「行動」のつぶやきイメージ
  ・「比較」「購買」のつぶやきイメージ
  ・「利用」「愛情」のつぶやきイメージ
 (3)要素分解・フレームワークでモレを確認
  ・プロセス分解で動画イメージが行いやすくなる
 (4)理想型から考える
 3、媒体間の「ガイド」とイメージスキル
 (1)マインドフローの各関門を担う媒体は異なる
 (2)媒体間のガイドと「イメージスキル」
 (3)BtoBでも同様に使える
◆第6章:論理×イメージ1:モーフォロジカル・アプローチ
  ・体系的なアイディア発想法:モーフォロジカル・アプローチ
 1、モーフォロジカル・アプローチとは
  ・要素分解して再構築
 (1)ステップ1:テーマを要素分解する
  ・テーマを5~6の要素に論理分解する
  ・缶コーヒーの新商品コンセプト
 (2)ステップ2:要素のアイディアを具体化する
  ・要素別に具体的なアイディアを発想する
  ・缶コーヒーの新商品コンセプト
  ・静止画イメージ、動画イメージで発想していく
  ・つぶやきイメージで発想していく
 (3)ステップ3:要素間を眺めてアイディアを伸ばす
  ・他の要素の中身を見ながらアイディアを増やしていく
  ・缶コーヒーの新商品コンセプト
 (4)ステップ4:全体をモレ・ダブりなく構造化
  ・論理スキル:「グルーピングとレベル合わせ」をする
  ・缶コーヒーの新商品コンセプト
 (5)ステップ5:組み合わせる
  ・各要素を柔軟に組み合わせてアイディアを具体化する
  ・缶コーヒーの新商品コンセプト
  ・ありそうで無かった組み合わせを探す
  ・論理スキル×イメージスキルでアタマの使い方を切り替える
  ・論理的一貫性を確認する
  ・静止画イメージ、つぶやきイメージで具体性を確認する
  ・これでダメなら前のステップに戻る
 (6)チームでの進め方
 2、モーフォロジカル・アプローチのメリット
 (1)誰でもアイディアが出せる
 (2)チームでやるとチーム内の意思統一ができる
 (3)論理的一貫性と肌感覚具体性の両立
 3、モーフォロジカル・アプローチの切り口
 (1)要素分解の切り口次第で色々な用途に使える
  ・ステップ1の切り口の論理性
  ・用途提案の切り口
  ・販促テーマの切り口
  ・広告・DMの切り口
  ・論理とイメージの相互補完
◆第7章:論理×イメージ:数値化&グラフ
  ・戦略における「数字」の重要性
 1、論理思考:数字で「思考」する
  ・「数値化」して数字で考える
 (1)大抵のことは「数値化」できる
 (2)数字のコミュニケーション力
  ・日本が千人の村だったら
 (3)数字から考える
  ・数字から「発想」する
 (4)数値化のメリット
  ・定量・定性を繰り返して本質に迫る
  ・数値化すると比較可能になる
  ・意思決定がしやすくなる
  ・数値化を試みると必要なデータがわかる
 2、イメージ発想:グラフで「発想」する
 (1)グラフ化して「イメージ発想」をする
  ・グラフ化すると「目」でわかる
  ・数値を視覚化してイメージ発想をする
 (2)考えるグラフと魅せるグラフ
 3、代表的なグラフ
 (1)折れ線グラフ・棒グラフ
  ・折れ線グラフは経年変化、棒グラフは違うものの比較
 (2)円グラフ・%棒グラフ
 (3)散布図
  ・2つの軸をイメージで表現できる
  ・要素分解をグラフ化
 (4)面積グラフ
◆まとめ:7つの思考スキル・発想スキル
 ・「考え方」を「考える」
 ・重要なのは論理スキルとイメージスキルの「やりとり」
 ・感度の高いアンテナを持ち、ライブラリーを蓄積する
 ・最終的には「自分の7つ道具」を!
 ・今後の参考資料
 ・思考力・発想力は天からの贈り物

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