コラム システム開発のお仕事

トホホのシステム開発のお話

2008年7月11日  カテゴリー:トホホのシステム開発  執筆者:ルウシイ杉山

人は「秘密の」とか「裏話」とかに魅かれるらしい。
かくいう筆者も、何かの折には2チャンネルを読んだりもしている。

例えば、親しい友人や家族がその業界に勤めていれば、
たまには「びっくりするような」トンデモ話というのを聞くチャンスもあるかもしれない。

もっとも、いくら親しい間柄といえども、自分の仕事に密接に関連した
ヤバそうな(他人にいいがたい)話というのは言えないものである。

結局、「王様の耳はロバ」のイソップの寓話のように井戸の奥に向かって叫ぶのが一番なのか。
...この寓話は、結局は風に乗って皆に王様の秘密がばれてしまうのであるが。
しかし、どんなものにも「素晴らしい優れたこと」と同時に
「人に言えない隠したい後ろめたいこと」があるものではないか。

システム開発において、関与していた人たちが、どんなに「素晴らしいことを夢見ていた」としても、
考えが甘かったり、実際に行動を起こさなかったり、思っていることを上司に言えなかったばかりに
被害がどんどん拡大したりする事例を幾つも見たり聞いたりしてきた。

「システム開発を請け負う。」と宣言している会社が、ダメ話を披露するというのもどんなものかと考えたけれども、
例えば、こういうシステムを短期で組んでお客さまに、こう誉められました。
メデタシメデタシ。素晴らしい実績です。
といったものだけでは、システム開発の実態を美化し過ぎではないか。と思うのである。
実際、現実には、ダメ担当者、ダメ会社にあたってしまって、それがダメと分からずに苦労しているお客さま、
安く上げようと考えたばかりにどんどんドツボにハマっていってしまう会社が幾らでもいるのである。

そういう人達が、「自分の選択肢」が全てを決めたのだということがわかっていれば、まだしもである。

システム開発は、建設業と似ているとよく言われるが、50年(?)も建て替えが必要ないビルと違い
5年、10年で、業務内容だけでなく時代やツールに合わせて必ず作りかえを必要とされるものなのである。

面倒だから、お金が無いからシステムを作らないという企業はあっても、
面倒だから、お金が無いから人を雇わないという企業はない。

むしろ、応用力は無くとも、その日の気分や体調に左右されず、
黙々と間違いなく動いて会社のために貢献してくれるのがシステムなのである。

企業が成長という階段を上っていくとき「システム開発を避ける」ことは出来ないのである。

美化されたシステム開発だけでなく、
裏側も知っておくことが何かのときの判断の一つの材料になるかもしれない。

執筆者: 杉山 淳子

株式会社アイロベックス 代表取締役社長
SEとして26年のキャリアを持つ。SEという職業を誇りに思い、心から愛している。
今の願いは、「リスペクトカンパニー」  一流のプロフェッショナルにみんなを育てること。
社長のブログ掲載中 http://blog.livedoor.jp/ilovex_sugiyama/

お問合せ電話番号:03-6892-2526(平日10:00-19:00)小冊子 [ トホホのシステム開発 ]ご予約受付中!
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