システム開発を成功させるためには その5
2009年6月30日 カテゴリー:かしこい客になる方法 執筆者:ルウシイ杉山
どんなに頑張って考えても
出来上がらなければ分からないことはあります。
何度、何時間、ユーザ竏窒ニ開発側が会議を繰り返し
真剣に討議したとしても
そして、どんなに優秀なSEが設計したとしても
納品されてから気づくこと、納品されなければ分からないことが
双方に必ず残るものです。
それを修正したり追加したりするのに
総機能工数の半分もかかるというのでは明らかにおかしい。
しかし、それが10%の工数で追加できるということであれば
むしろ、これは当たり前のこととして準備しておく方が
お互いの為なのです。
当然、経験のあるシステム開発会社であれば
このくらいの工数がかかるといったリスクを想定して見積りをします。
ところが最近では、どんな仕事も
合見積りなど競合相手がいる場合が多いため、
あらかじめその工数を上乗せした見積りが「高く」なってしまって
仕事が取れないということにもなってしまうのです。
もちろん、ユーザーとしてシステム会社から後に追加工数を請求されて
納得がいかないという話がよくありますが、
それは、原価ぎりぎりの見積りであったか
あるいは、どう考えても全くの追加機能であったかのどちらかなのです。
いったん、システム発注をしてしまえば
後からの追加修正を全くしないで使いこなすということは、
むしろ「テーラーメイド」のシステム開発の良さを
享受しないことにも繋がるのです。
「一括納品でいくら」という見積りが出てきた場合
ユーザー側には是非、最低でも総額の10%は
予備費として追加機能予算をとっておくことを勧めます。
もしくは、そういったことまで「あ・うんの呼吸」でやってくれる
システム開発会社と長く付き合うこともひとつの手なのです。
執筆者: 杉山 淳子
株式会社アイロベックス 代表取締役社長
SEとして26年のキャリアを持つ。SEという職業を誇りに思い、心から愛している。
今の願いは、「リスペクトカンパニー」 一流のプロフェッショナルにみんなを育てること。
社長のブログ掲載中 http://blog.livedoor.jp/ilovex_sugiyama/