コラム システム開発のお仕事

システムは、正常に動作しているが、稼働していない?

2009年10月28日  カテゴリー:成功の鍵はユーザーマインドにあり  執筆者:ルウシイ杉山

私がシステム設計から開発を担当させていただいたお客様と、納品後にお会いしたときのことでした。

そのお客様が、冗談半分で
「システムは、正常に動作しているが、周りの人間が
きちんとシステムを稼動しきれていない・・・」
といったような事を、おっしゃっていました。

その言葉は、システム設計・開発を担当したSEにとっては、
とても心に刺さる言葉だと思います。

システム稼動とは、人間がシステムを有効的に利用するために
動作させて、初めて稼動していると言えるのではないでしょうか?

そこで、システムが利用されない理由と
担当SEとしての問題点を改めて推測してみると・・・

1. 単純に使いづらい

 システム設計の段階において、各機能を使用する時の目的や状況を
 十分に理解して設計しているだろうか?

2. システム上の流れが、実際の業務にあっていない

 一般的な業務の流れを、単純にシステム化しているだけではないだろうか?
 
 実際の業務には、様々なケースが存在していて、
 一般的なケースというのは、実際はほとんどないのではないか?

 実際の業務において、どのようなケースが多く存在しており、
 その結果、それぞれの立場の人が、どのような問題を抱えているかを
 理解しているだろうか?

3. システムを利用しても、結局、手持ちの資料との二重管理になってしまう

 求められている情報、及び、目的を十分に理解して設計しているだろうか?
 

他にも、様々な理由が存在することでしょう。

重要なことは、システム設計の段階において、利用する側のことを
十分に理解して設計しているかどうかだと思います。

利用する側のことを理解して設計するということは、お客様の言われるままに、
「何でもできます、やります」という意味ではありません。

常に「どうして、そうなのか?、ならば、こうしたほうがいいのでは?」という
衝突の中で、本当の理解が生まれると思います。
これは、相手のお客様には、嫌がられるかもしれません。
しかし、結果的には、本当の意味でのシステム稼動につながると思っています。

私は、お互いの立場は違っていても、ひとつの目的をもってプロジェクトに
参加するからには、そこにいる人達と一緒に作り上げたという
達成感を得たいと思います。

そのためにも、何でもやります!の「ハイハイ型SE」ではなく、
どうしてなのか?こうしたほうがいいのでは?の「ナゼナゼ型SE」で
ありつづけたいと思っています。

執筆者: 杉山 淳子

株式会社アイロベックス 代表取締役社長
SEとして26年のキャリアを持つ。SEという職業を誇りに思い、心から愛している。
今の願いは、「リスペクトカンパニー」  一流のプロフェッショナルにみんなを育てること。
社長のブログ掲載中 http://blog.livedoor.jp/ilovex_sugiyama/

お問合せ電話番号:03-6892-2526(平日10:00-19:00)小冊子 [ トホホのシステム開発 ]ご予約受付中!
ページのトップ